安全な井戸水を飲むためにしておきたいこと

安全な井戸水を飲むためにしておきたいこと

「美味しい水が飲みたい」「水道代を節約したい」という点で、井戸水の利用は効果的です。井戸掘りの専門業者がありますし、道具を揃えれば自分で掘ることも可能なので、井戸は各地で利用されています。しかし、井戸は安全性を保つために丁寧な管理が必要です。ここでは井戸水を安全に使用するために憶えておきたい知識を解説していきます。

井戸水を汚染から守るために管理が大切

井戸水は動物の糞尿や死骸、有害物質の地下浸透などによる汚染の影響を受けやすく、入念な管理が必須です。対策としては、井戸の周辺に人間や動物が簡単に近づけない環境作りなどが挙げられます。また、近辺で土壌汚染に繋がるような工事やイベントが行われる予定はないか調査することも重要になります。井戸水として利用している帯水層が広範囲にわたっている場合、離れた地域の土壌汚染が井戸水に影響を与える可能性があるため、調査は広い範囲で行いましょう。井戸が破損していると汚染の影響を受けやすいので、たとえ費用がかかっても井戸内配管などの素材は高価で丈夫なものを選ぶ方が無難です。

目視や臭いで井戸水の状態を確認しよう

安全な井戸水を飲むためにしておきたいこと
井戸水の汚染を目視や臭いでチェックすることも大切です。井戸水は土砂などで濁ることもありますが、排水などの混入が原因であるケースもあります。さらに井戸内の配管が劣化することで水に色がつく場合もあります。井戸水が赤っぽい水なら配管の錆の混入、青っぽい水なら配管から銅の溶出、白っぽい水なら配管から亜鉛の溶出の可能性が考えられるため、水の色には気を配りましょう。異常な臭いを感じた時も要注意です。下水のような臭いや薬品臭がしたら、水質が汚染されている恐れがあります。味についても同様で、普段感じないような異常な味がしたらすぐに水質検査を依頼しましょう。

定期的に水質検査をしてもらおう

水質汚染の状況によっては人間の感覚では察知できない時もありますので、井戸水の安全性を確保するには定期的な水質検査が必要になります。井戸の傍に汲み取り式のトイレがあったり、近隣で除草剤が使われた形跡があったりする場合は特に注意しなくてはいけません。水質検査でチェックされる項目は一般細菌、大腸菌、亜硝酸態窒素、硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素、pH値、有機物、塩化物イオン、味、臭気、色度、濁度などです。地域の土壌特性や地下水の状況によっては有機溶剤やヒ素などの検査が行われることもあります。水質検査は保健所や、水道法第20条第3項の規定に基づき厚生労働大臣から登録許可を受けた水質検査機関などで取り扱っています。井戸水を飲料水として使用する場合、年1回以上の水質検査が望ましいでしょう。

恐ろしい大腸菌… 原因と症状は?

水質検査で井戸水から大腸菌が検出された場合、飲料水には適さないという判断が下されます。混入経路についてですが、大腸菌は人間や動物の腸管内に常在する菌ですから、人間や動物の体から直接的もしくは間接的に井戸水に混入した可能性が高いでしょう。人間や家畜や野生動物の糞尿が直接井戸内に入ったり、雨水や土壌などを介して井戸水に混入したりしたことが原因だと考えられます。大腸菌が体内に入ることで起こりえる症状は主に下痢や腹痛で、毒素が強いと出血性の下痢、けいれん、意識障害、腎不全や脳症や溶血などの溶血性尿毒症症候群などを引き起こすこともあります。井戸水から大腸菌が検出された場合は塩素などによる殺菌措置を講じましょう。

もし井戸水が汚染されてしまったら保健所へ

安全な井戸水を飲むためにしておきたいこと
もしも井戸水の汚染が判明したらすぐに井戸の使用を中止し、保健所へ連絡して指示を仰ぎましょう。軽度の汚染であれば塩素による消毒や煮沸で対応できることもあります。汚染が重度の場合は、汚染が確認された井戸の周辺を水質調査し、どの範囲の地下水が汚染されているのか汚染範囲を特定します。その結果は各都道府県の水質保全課に報告され、近隣の井戸所有者に通知されます。そのあと、汚染地区内の井戸をさらに詳しく調査し、汚染の深度や地下水の流動方向を見極め、汚染拡大の可能性などを把握します。また、汚染された井戸の所有者には所轄の保健所から水の飲用について指導が実施され、仮設水道の設置や浄水器の貸し出しが検討されます。

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